蔦の会とは

TUTANOKAI

蔦の会理念

理念

一、「和(わ)」

「我邦十何万人ノ精神病者ハ実ニ此病ヲ受ケタルノ不幸ノホカニ、此邦ニ生マレタル不幸ヲ重ヌルモノト言ウベシ」

呉秀三

この言葉は、「我が国に204万人の精神病者は、実にこの病に受けた不幸にあっても、この国(和)に生まれたる幸福を重んじるものと謂うべし。」となるべきである。呉秀三氏の言葉が、「過去の歴史」であったことを目指し且つ日本らしい精神医療に携わることを目的とする

ニ、 調和(ちょうわ)

医師・看護・精神障害者のみならず治療に関わる全ての人々のチーム医療

三、 ひとしい(和)

社会に対する精神障害者の差別をなくすノーマライゼーションと患者、家族の方々の視点からの心構え

四、 和やか(なごやか)

和やかな環境づくり

五、 和らぎ(やわらぎ)(丸くまとまること)

地域・社会等との輪の繋がり

蔦の会倫理方針

職業倫理

「職業倫理」とは、(医)蔦の会 たなか病院の職員として業務を遂行する場合、意識しておかなければならない6項目を指します。
従って、すべての職業に共通する項目です。

  • 個人の尊重

    医療を受ける患者様の人権を尊重し、患者様の立場に立って接することを心がけ、医療内容やその他必要事項についてよく説明し、信頼を得るよう努めます。

  • 知識と技術の習得

    最善の医療を提供できるように、常に学術的知識と技術の習得に努め自己研鑽に励み、医療水準の向上に努めます。

  • 健康保持と増進

    良質の医療を提供するために、自ら心身の健康保持と増進に努めます。病院の理念である「和やか」=「和やかな環境づくり」は、職員の自己管理から始まります。

  • 職員としての義務と責任の自覚

    職員としての義務と責任を自覚して人格を高める努力をします。

  • 良好なチーム医療の推進

    良き協力関係のもとに、多職種間が対等に強調、協力して業務を遂行します。理念の「調和」は、チーム医療です。

  • 守秘義務の遵守

    医療を受ける患者様のプライバシーを尊重し、個人情報保護法等のもと、職務上の守秘義務を遵守します。

臨床倫理

精神科医療は、極めて複雑で多面的な倫理的ジレンマに陥ることがあります。例えば、措置入院、医療保護入院のように本人の意思を無視した強制入院におけるポリスパワー思想とパレンス・パトリエのような対峙する考え方等。臨床倫理網領は、職員が治療を実施するに当たっての当院の方向性の整理となります。

  • 正確な情報提供

    患者様が、自己決定できるように正確な情報の提供努力と、多職種間の正確な情報提供に努めます。

  • 療養生活の支援

    療養生活における治療の様々な選択肢について、患者様、ご家族が納得し、選択できるように必要な支援を行います。

  • 患者様の最善の利益を守る

    患者様の人権の尊重し、患者様の最善の利益のために積極的な行動に努めます。

  • 医療安全文化の構築

    今日、患者様の安全は何よりもまず優先されるべきであることを再認識し、医療に安全文化の構築に努めます。